株式会社と合同会社の違い|費用・信用・税金・決算公告で比較
「会社を作りたいが、株式会社と合同会社のどちらにすればいいのか」——起業を決めた方が、最初に迷うのがこの選択です。 近年は設立費用の安さから合同会社(LLC)を選ぶ方も増えていますが、どちらが正解かは、事業の性質と将来像によって変わります。 安さだけで決めてしまうと、あとで「やはり株式会社にすればよかった」となることもあります。 この記事では、株式会社と合同会社の違いを6つの視点から比較し、選び方の考え方を、世田谷区大原の行政書士・藤原友事務所が解説します。株式会社と合同会社の違い【比較表】
まず全体像を一覧で押さえましょう。| 比較項目 | 株式会社 | 合同会社 |
|---|---|---|
| 設立の法定費用 | 約18〜24万円 | 約6〜11万円 |
| 定款認証 | 必要(3万〜5万円) | 不要 |
| 出資者と経営者 | 分離できる(株主/取締役) | 原則一致(社員=出資者) |
| 代表者の呼称 | 代表取締役 | 代表社員 |
| 役員の任期 | 最長10年(改選登記が必要) | 任期なし |
| 決算公告 | 義務あり | 不要 |
| 利益の配分 | 出資比率に応じる | 定款で自由に設定できる |
| 社会的信用 | 高い | やや劣る場合がある |
1. 設立費用は合同会社が安い
会社設立でかかる法定費用は、株式会社が約18〜24万円、合同会社が約6〜11万円と、10万円以上の差があります。これは、合同会社には公証役場での定款認証(3万〜5万円)が不要で、設立登記の登録免許税も最低6万円(株式会社は最低15万円)と低いためです。 コストを抑えて小さく始めたい方には、合同会社が有力な選択肢になります。設立費用の内訳や手続きの流れは会社設立の流れ|費用・期間・株式会社の設立手順を解説で詳しく解説しています。2. 社会的信用は株式会社が高い
一方で、対外的な信用力は株式会社に分があります。取引先や金融機関、求職者にとって「株式会社」という形態は依然として安心感が強く、BtoB取引や採用、融資の場面で有利に働くことがあります。 「取引先から株式会社であることを求められそう」「将来は融資や出資を受けたい・上場も視野に入れたい」という場合は、株式会社が適しています。株式を発行して外部から資金を集められるのは株式会社だけである点も、大きな違いです。3. 役員の任期と維持コスト
見落とされがちなのが、設立後の維持の手間です。株式会社は取締役に任期があり、最長10年ごとに役員の改選と登記(重任登記)が必要です。この手続きを忘れて長期間放置すると、役員選任懈怠として過料の対象になることがあります。 これに対し、合同会社には役員の任期がなく、改選登記も不要です。ランニングコストと事務の手間を抑えたい方には、この差は小さくありません。4. 決算公告の義務
株式会社には、毎年の決算内容を官報などで公表する決算公告の義務があります(実務上は未対応の会社も多いものの、法律上の義務です)。合同会社にはこの義務がなく、財務情報を外部に公開する必要がありません。5. 利益配分の自由度
株式会社の利益配分は、原則として出資比率(持株数)に比例します。これに対し合同会社は、出資比率にかかわらず、貢献度や役割に応じて利益配分を定款で自由に設計できるのが特徴です。「お金は出すが経営はしない人」と「経営を担う人」の取り分を柔軟に決めたい共同経営などでは、合同会社の自由度が活きます。6. 税金は基本的に同じ
「合同会社は税金が安いのでは」と誤解されがちですが、法人税の計算方法や税率は、株式会社も合同会社も基本的に同じです。会社形態そのもので税負担が大きく変わるわけではありません。税務面よりも、信用・費用・運営スタイルで判断するのが実務的です。どちらを選ぶ?判断の目安
- 株式会社が向くケース … 対外的信用を重視する/融資・出資・将来の上場を視野に入れる/株式発行で資金調達したい/採用を強化したい
- 合同会社が向くケース … 設立費用とランニングコストを抑えたい/小規模・少人数で始める/利益配分を柔軟にしたい/対外的信用が事業上あまり問題にならない(BtoCや専門サービス等)
会社設立の無料相談を受け付けています
行政書士・藤原友事務所(世田谷区大原)では、株式会社・合同会社の設立と、その後の許認可・契約書面の整備まで含めた無料相談を承っています。「どちらの形態が自分の事業に合うか」を一緒に整理するところからで構いません。お電話(03-4500-1030)またはお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。オンライン相談にも対応しております。出典
会社設立・法人化の全体像は、会社設立の総合ガイドでまとめて解説しています。




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