相続手続きの流れと期限|死亡後にやること一覧【チェックリスト付】2026年版

身内が亡くなると、悲しみに暮れる間もなく、たくさんの手続きに追われることになります。しかも、その多くには「期限」があり、放っておくと不利益を受けるものもある——けれど、何をいつまでにやればいいのか、全体像が見えずに不安になる方がほとんどです。

この記事では、死亡後の相続手続きを時系列のチェックリストとして整理し、それぞれの期限と注意点を、世田谷区大原で相続相談400件超の実績を持つ行政書士・藤原友事務所がわかりやすく解説します。まずは全体像をつかみ、慌てず一つずつ進めていきましょう。

まず押さえたい「期限のある手続き」

相続手続きの中でも、特に期限が決まっていて優先度が高いものを先に挙げておきます。

期限 手続き 内容
7日以内 死亡届の提出 市区町村へ。火葬許可もこの流れで
3ヶ月以内 相続放棄・限定承認 家庭裁判所へ。借金を相続したくない場合は必須
4ヶ月以内 準確定申告 故人の所得税の申告
10ヶ月以内 相続税の申告・納付 税務署へ。かかる場合のみ
3年以内 相続登記 不動産の名義変更(2024年から義務化

特に「3ヶ月」と「10ヶ月」は要注意です。 この期限を過ぎると、選べたはずの選択肢を失ったり、加算税がかかったりすることがあります。以下、時系列で見ていきましょう。

【死亡直後〜14日】まず行う手続き

  • 死亡届の提出(7日以内)……医師の死亡診断書を添えて市区町村へ。葬儀社が代行することも多い
  • 年金の受給停止・世帯主変更・健康保険の手続き……多くは14日以内が目安
  • 公共料金・各種契約の名義変更や解約

この時期は葬儀と並行するため慌ただしくなりますが、故人の財産に関する書類(通帳・保険証券・登記済証・借入の書類など)を探して保管しておくと、後の手続きがスムーズになります。

「自分のケースだと、どうなる?」と思ったら,読み進める前にお気軽にご相談ください。初回のご相談は無料です。

【3ヶ月以内】相続するか、放棄するかを決める

相続では、預貯金や不動産などのプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も引き継ぎます。 そこで、次の3つから選択します。

  • 単純承認……プラスもマイナスもすべて相続する(通常の相続)
  • 相続放棄……プラスもマイナスも一切相続しない
  • 限定承認……プラスの財産の範囲内でマイナスを引き継ぐ

この選択には期限があります。法律では次のように定められています。

(相続の承認又は放棄をすべき期間)第915条
相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。ただし、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長することができる。
民法 第915条第1項(相続の承認又は放棄をすべき期間)

この3ヶ月(熟慮期間)を過ぎると、原則として単純承認したものとみなされ、借金も引き継ぐことになります。 「故人に借金があるかもしれない」という場合は、早めに財産を調べ、必要なら相続放棄を検討しましょう。

【4ヶ月以内】準確定申告

故人に一定の所得(事業所得や不動産所得など)があった場合、相続人が代わりにその年の所得税を申告・納付します。これを準確定申告といい、相続の開始を知った日の翌日から4ヶ月以内が期限です。故人が自営業だった場合などは特に注意が必要です。

【10ヶ月以内】相続税の申告・納付

相続財産が一定額(基礎控除額=3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える場合、相続税の申告と納付が必要です。期限は相続開始を知った日の翌日から10ヶ月以内

この10ヶ月の間に、相続人の確定(戸籍収集)→財産調査→遺産分割協議→申告までを終える必要があります。{{blue}}遺産分割がまとまらないと納税額の計算も進まないため、逆算した早めの着手が肝心です。遺産分割の前提となる遺言の有無については自筆証書遺言と公正証書遺言の違いもご確認ください。

【3年以内】相続登記(2024年から義務化)

不動産を相続したら、その名義を故人から相続人へ変更する「相続登記」が必要です。これまで任意でしたが、2024年4月1日から義務化されました。

相続によって不動産を取得したことを知った日から3年以内に登記を申請しないと、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になります。「まだ分割が決まらない」という場合は、ひとまず「相続人申告登記」という簡易な手続きで義務を果たす方法もあります。相続登記の考え方は実家の相続|お盆に家族で話す5つのチェックリストでも触れています。

期限のない手続きも計画的に

  • 遺産分割協議……相続人全員で財産の分け方を話し合う(期限はないが、放置すると次の相続で複雑化)
  • 預貯金の解約・名義変更……遺産分割協議書や戸籍一式が必要
  • 各種名義変更(自動車・株式など)

これらは明確な期限はありませんが、遺産分割を先延ばしにすると、相続人がさらに亡くなって関係者が増え、収拾がつかなくなることがあります。早めにまとめておくのが賢明です。

よくあるつまずき

  • 3ヶ月を過ぎてから借金が発覚した……相続放棄が原則できなくなる(例外あり)
  • 戸籍の収集に時間がかかり10ヶ月に間に合わない……相続人が多いほど早めの着手を
  • 相続登記を放置していた……義務化で過料のリスク。世代をまたぐと権利者が増えて大変に

いずれも、早めに全体像を把握し、期限から逆算して動くことで防げます。

相続開始からの手続きの流れ【まとめ】

ここまでの手続きを、相続開始(ご逝去)を起点に時系列で整理すると次のようになります。特に3ヶ月(相続放棄)10ヶ月(相続税)は期限に注意が必要です。

  1. ご逝去(相続開始)
    この日から、各手続きの期限のカウントが始まります。
  2. 死亡届の提出
    市区町村へ提出します(火葬許可もこの流れで受けます)。
  3. 相続放棄・限定承認の判断
    借金を相続したくない場合は家庭裁判所での手続きが必須。過ぎると原則として単純承認とみなされます。
  4. 準確定申告
    故人に一定の所得があった場合、相続人が代わりに所得税を申告・納付します。
  5. 相続税の申告・納付
    相続税がかかる場合の期限。戸籍収集・遺産分割協議を逆算して早めに着手します。
  6. 相続登記(2024年〜義務化)
    正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になります。

相続手続きは、無料相談から

行政書士・藤原友事務所(世田谷区大原)では、相続人の確定(戸籍収集)・財産調査・遺産分割協議書の作成・預貯金や自動車の名義変更などをサポートしています(不動産の相続登記は司法書士、相続税の申告は税理士と連携してご案内しますので、窓口ひとつでご相談いただけます)。相続相談は400件を超える実績があります。「何から手をつければいいか分からない」「期限が心配」——そんなお悩みを無料で承っています。お電話(03-4500-1030)またはお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。オンライン相談にも対応しております。

出典

相続手続き全体の進め方は、相続手続きの総合ガイドでまとめて解説しています。