許認可が必要な事業の会社設立|設立と許可をセットで設計するコツ 2026年版

建設業、飲食業、宅建業、旅館業——こうした事業を会社で始めるには、会社を設立するだけでなく「許認可」を取得しなければなりません。ここで多いのが、先に会社を作ってしまい、あとから許可の要件に合わず作り直しになるという失敗です。

会社設立と許認可取得は、本来はセットで設計するべきものです。この記事では、許認可が必要な事業で会社を設立するときに、なぜ設立と許可を一体で考えるべきか、どこに注意すればよいかを、世田谷区大原の行政書士・藤原友事務所が業種別のポイントとあわせて解説します。

なぜ設立と許可を「セット」で考えるのか

会社の定款や登記の内容が、そのまま許認可の要件に影響するからです。会社設立の段階で決める次の3つは、いずれも許可の可否に直結します。

  • 事業目的……許可を取る事業が目的に入っていないと申請できない
  • 資本金(財産的基礎)……業種によっては一定額の自己資本が求められる
  • 役員・本店……常勤役員や営業所の要件に関わる

これらを知らずに設立してしまうと、目的の変更登記(登録免許税3万円)や増資などのやり直しが発生します。設立前に許可要件から逆算して設計するのが、遠回りしないコツです。

事業目的は許可の入口

許認可の多くは、申請の前提として「定款の事業目的にその事業が記載されていること」を求めます。会社はできても目的の文言が足りず許可が取れない、という事態を避けるため、目的欄は許可を見据えて作り込みます。事業目的の書き方そのものは、会社の事業目的の書き方|許認可に必要な文言と定款記載の注意点でくわしく解説しています。

「自分のケースだと、どうなる?」と思ったら,読み進める前にお気軽にご相談ください。初回のご相談は無料です。

資本金・財産的基礎が要件になる業種

業種によっては、一定の資金力が許可の要件になります。代表例が建設業許可です。一般建設業では、次のいずれかを満たす財産的基礎が求められ、新規では通常自己資本500万円以上(または500万円以上の資金調達能力)で判断されます。

(許可の基準)第7条
国土交通大臣又は都道府県知事は、許可を受けようとする者が次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ、許可をしてはならない。
(中略)
四 請負契約(第三条第一項ただし書の政令で定める軽微な建設工事に係るものを除く。)を履行するに足りる財産的基礎又は金銭的信用を有しないことが明らかな者でないこと。
建設業法 第7条第四号(財産的基礎又は金銭的信用)

このため、建設業で会社を作る場合は、設立時の資本金をあらかじめ500万円以上にしておくと、設立直後の決算を待たずに許可申請の要件を満たしやすくなります。建設業許可の要件全体は、建設業許可の要件|新規取得に必要な5つの条件を解説 2026年度をご覧ください。

業種別の注意点

主な許認可事業について、会社設立時に意識したいポイントをまとめます。

業種 主な許認可 設立時に意識する点
建設業 建設業許可(知事・大臣) 目的に業種/自己資本500万円/常勤の経営業務管理責任者・専任技術者
飲食業 飲食店営業許可(保健所) 目的に「飲食店の経営」/食品衛生責任者/施設基準
宅建業 宅地建物取引業免許 目的に「宅地建物取引業」/宅地建物取引士の設置/営業保証金または保証協会
旅館業・民泊 旅館業許可・住宅宿泊事業届出 目的に宿泊事業/構造設備・用途地域・消防
古物商 古物商許可(警察) 目的に「古物営業」/営業所・管理者

飲食店の許可は飲食店営業許可の取り方|保健所の手続き・食品衛生責任者・HACCPを解説 2026年版、宿泊事業は簡易宿所の営業許可とは?旅館業許可の要件・保健所・消防対応を解説 2026年版もあわせてご確認ください。

設立と許可をセットで進める流れ

許認可事業の会社設立は、「許可要件の確認 → その要件を満たす会社設計 → 設立 → 許可申請」という順で進めると無駄がありません。

許認可事業の会社設立の流れ

  1. ステップ1 許可要件のヒアリングと確認
    取りたい許認可の要件(事業目的の文言・資本金・役員・営業所・有資格者)を先に洗い出します。ここが設計の出発点です。
  2. ステップ2 要件に合わせた会社設計
    許可要件を満たすよう、事業目的・資本金・役員・本店所在地を決めます。建設業なら資本金を500万円以上にするなど、許可から逆算します。
  3. ステップ3 会社設立の登記
    定款の作成・認証を経て、法務局へ設立登記を申請します。会社が成立し、登記事項証明書を取得できます。
  4. ステップ4 許認可の申請
    成立した会社で、所管の行政庁(都道府県・保健所・警察・保健所設置市等)へ許可・届出を申請します。設計どおりなら要件はすでに整っています。

この順序で進めれば、目的の追加登記や増資といったやり直しのコストを抑えられます。

ワンストップで依頼するメリット

会社設立を司法書士や自分で、許認可を別のところで——と分けて進めると、要件のすり合わせが抜け落ちがちです。設立と許認可を同じ窓口でまとめて設計することで、「会社はできたが許可が取れない」という最悪のパターンを避けられます。行政書士は許認可の専門家であり、許可を見据えた会社設計から、その後の許可申請までを一貫してサポートできます(登記申請の代理は司法書士が行うため、必要に応じて連携します)。

まとめ

許認可が必要な事業の会社設立は、許可要件から逆算して事業目的・資本金・役員を設計することが成功のカギです。設立と許可を切り離して進めると、目的変更や増資などの手戻りが生じやすくなります。

会社設立・法人化の全体像は、会社設立の総合ガイドでまとめて解説しています。

許認可×会社設立のご相談は無料相談から

行政書士・藤原友事務所(世田谷区大原)は、会社設立と許認可取得のワンストップ対応を強みとしています。建設業・飲食業・旅館業・古物商など、これから許可事業で起業される方の会社設計を、許可要件から一緒に組み立てます。無料相談を承っておりますので、お電話(03-4500-1030)またはお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。オンライン相談にも対応しております。

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