簡易宿所の営業許可とは?旅館業許可の要件・保健所・消防対応を解説 2026年版
「民泊の年180日制限では足りない」「一年を通して宿泊事業をやりたい」——そう考えたときの選択肢が、旅館業法にもとづく簡易宿所営業の許可です。ゲストハウスやドミトリー、一棟貸しの宿などが、この簡易宿所に当たることが多くあります。 ただ、届出で済む民泊とは違い、簡易宿所は「許可」が必要で、構造設備の基準を満たし、保健所・消防署・建築指導課という複数の窓口に対応する必要があるため、ハードルは一段上がります。この記事では、簡易宿所営業の要件・手続き・費用の目安までを、世田谷区大原の行政書士・藤原友事務所が整理して解説します。簡易宿所営業とは(旅館業の4類型のうちの1つ)
旅館業法では、宿泊料を受けて人を宿泊させる営業を「旅館業」と呼び、2018年の法改正以降、次の3つの営業種別に分かれています。- 旅館・ホテル営業……いわゆるホテル・旅館
- 簡易宿所営業……宿泊する場所を多数人で共用するタイプ(ゲストハウス・ドミトリー・カプセルホテル・一棟貸しなど)
- 下宿営業……1ヶ月以上の期間を単位とする宿泊
第2条 (中略) 3 この法律で「簡易宿所営業」とは、宿泊する場所を多数人で共用する構造及び設備を主とする施設を設け、宿泊料を受けて、人を宿泊させる営業で、下宿営業以外のものをいう。 旅館業法 第2条第3項(簡易宿所営業の定義)民泊(住宅宿泊事業)が年180日までなのに対し、簡易宿所の許可を取れば、日数制限なく通年で営業できるのが最大のメリットです。民泊との比較は旅館業許可と民泊届出の違いとは?費用・営業日数・条例の差を解説もあわせてご覧ください。
簡易宿所の主な許可要件
簡易宿所の許可を受けるには、旅館業法施行令などが定める構造設備の基準を満たす必要があります。代表的なものは次のとおりです。客室の延床面積
簡易宿所の代表的な基準が客室の広さです。客室の延床面積は33㎡以上が原則です。ただし、宿泊者の数を10人未満とする場合は、3.3㎡に宿泊者数を掛けた面積以上でよいとされています(例:宿泊定員6人なら3.3㎡×6=19.8㎡以上)。 なお、面積の測り方は壁の内側で測る「内法(うちのり)」が基本です。図面上の数字と実測がずれることもあるため、物件を借りる前の保健所への事前相談が重要になります。その他の構造設備
- 適当な換気・採光・照明・防湿・排水の設備
- 宿泊者の需要を満たす適当な規模の入浴設備(近くに公衆浴場がある場合などを除く)
- 適当な数の便所
- 玄関帳場(フロント)に代わる設備など、本人確認・鍵の受け渡しの方法
保健所・消防署・建築指導課の三者対応
簡易宿所の許可でつまずきやすいのが、関わる役所が1つではないという点です。少なくとも次の3つの窓口への対応が必要になります。- 保健所……旅館業許可の申請先。構造設備基準の確認
- 消防署……消防法令適合通知書の取得。自動火災報知設備・誘導灯などの設置
- 建築指導課……建物を宿泊施設として使うための用途変更(建築基準法)の確認
申請の流れ
簡易宿所営業の許可は、おおむね次の流れで進みます。-
- ステップ1 保健所への事前相談
- 物件を決める前に、間取り図を持って保健所に相談します。この事前相談が成否を分けるといっても過言ではありません。
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- ステップ2 消防・建築の確認
- 消防署で消防設備を確認し、必要なら建築指導課で用途変更を確認します。
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- ステップ3 申請・現地検査
- 必要書類を揃えて保健所へ申請し、担当者による現地検査を受けます。
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- ステップ4 許可証の交付
- 基準を満たしていれば許可証が交付され、営業を開始できます。
費用と期間の目安
簡易宿所の許可にかかる主な費用は、保健所へ支払う申請手数料(自治体により異なりますが2万円前後が一つの目安)に加え、消防設備の工事費や用途変更が必要な場合の設計費用などです。これらは物件の状態によって大きく変わります。 期間は、物件の状態や役所との調整次第ですが、事前相談から許可まで数ヶ月を見ておくと安心です。行政書士に依頼する場合の報酬は別途かかります(正式なお見積りはご依頼いただく前にご提示しますので、ご安心ください)。よくある失敗
- 物件契約後に構造基準を満たせないと判明した……事前相談を飛ばした典型的な失敗
- 用途変更が必要と後から分かった……建築指導課への確認漏れ
- 消防設備の工事に想定外の費用がかかった……消防署への早期相談で防げる
- 民泊で始めたが180日制限で足りず、旅館業に切り替えた……最初から通年営業なら簡易宿所を検討
簡易宿所の許可取得は無料相談から
行政書士・藤原友事務所(世田谷区大原)では、簡易宿所をはじめとする旅館業許可の取得を、保健所・消防署・建築指導課への対応、さらには運営システムの設計まで含めて一貫サポートしています。「この物件で許可が取れるか」「民泊から旅館業へ切り替えたい」——そんなご相談を無料で承っています。お電話(03-4500-1030)またはお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。オンライン相談にも対応しております。出典
民泊・旅館業の許可と届出の全体像は、民泊・旅館業許可の総合ガイドでまとめて解説しています。



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