一人親方が法人化して建設業許可を取るには?メリットと手順を解説 2026年度

「元請から法人化を求められた」「大きな現場を任されるようになったので、そろそろ建設業許可を取りたい」——一人親方として腕一本でやってきた方が、次のステップとして法人化と建設業許可の取得を同時に考える場面が増えています。 とはいえ、会社設立と許可取得のどちらを先にやるのか、何をどの順番で進めればいいのかが分かりにくいのも事実です。順番を誤ると、二度手間になったり、余計な費用がかかったりすることもあります。 この記事では、一人親方が法人化して建設業許可を取るメリット、必要な要件、設立から許可までの手順と費用の目安を、世田谷区大原の行政書士・藤原友事務所が整理して解説します。

なぜ今、法人化+許可取得なのか

一人親方が法人化と建設業許可の取得を検討する背景には、いくつかの共通した理由があります。
  • 社会的信用の向上……法人であること、許可業者であることが、元請や取引先からの信頼につながる
  • 500万円以上の工事を請け負える……建設業許可がないと、1件500万円以上(建築一式は1,500万円以上)の工事は請け負えない
  • 元請からの要請……現場に入る条件として、法人化や許可の取得を求められるケースが増えている
  • インボイス制度への対応……取引の中で課税事業者としての体制を整える必要性
建設業許可がないまま500万円以上の工事を請け負うと、建設業法違反となり罰則の対象になります。 事業の拡大を見据えるなら、法人化と許可取得はセットで考えておきたいテーマです。

個人のままでも許可は取れる。それでも法人化する理由

まず前提として、建設業許可は個人事業主(一人親方)のままでも取得できます。 「許可のために必ず法人化しなければならない」わけではありません。 それでも法人化が選ばれるのは、信用力・資金調達・社会保険・事業承継の面でメリットが大きいからです。特に、法人であれば取引口座の開設や大手との契約がスムーズになりやすく、将来的に人を雇って事業を広げていく際の受け皿にもなります。 一方で、法人化には設立費用や、社会保険への加入義務、決算・申告の手間といったコストも伴います。「今後どこまで事業を広げたいか」で、法人化のタイミングを判断するのが実務的な考え方です。会社形態そのものの選び方は株式会社と合同会社の違い|費用・信用・税金・決算公告で比較もあわせてご覧ください。

「自分のケースだと、どうなる?」と思ったら,読み進める前にお気軽にご相談ください。初回のご相談は無料です。

建設業許可の3つの主要要件

法人化して許可を取る場合も、満たすべき要件は同じです。特に重要なのが次の3点です。

経営業務の管理責任者(経管)

建設業の経営を総合的に管理した経験が一定期間ある人を、常勤の役員などとして置く必要があります。一人親方として建設業を営んできた期間は、この経営経験としてカウントできる場合が多く、本人が経管を兼ねるのが典型的なパターンです。個人事業主時代の経験を法人でも活かせるかどうかが、ひとつの鍵になります。

専任技術者(専技)

営業所ごとに、取得したい業種に対応した専任技術者を常勤で配置する必要があります。国家資格(施工管理技士など)や、一定年数の実務経験で要件を満たします。一人親方の場合、本人が経管と専技を兼ねることも可能です。

財産的基礎(自己資本500万円)

一般建設業では、自己資本が500万円以上あること、または500万円以上の資金を調達できる能力があることが求められます。法人設立の際に資本金を500万円以上に設定するか、預金残高証明書で資金力を示す方法が一般的です。この点は、設立時の資本金の決め方に直結するため、設立前の設計が重要になります。 これらの要件の全体像は建設業許可の要件|新規取得に必要な5つの条件を解説で詳しく解説しています。

設立から許可取得までの手順

法人化と許可取得は、次の流れで進めます。「会社設立が完了してから、その法人で許可申請をする」のが基本の順番です。
  1. ステップ1 会社の設計(許可を見据えた設計)
    事業目的・資本金・役員構成を、建設業許可の要件を満たす形で設計します。ここが最も重要な工程です。たとえば資本金は500万円以上に、事業目的には建設業の内容を明記します。会社設立の全体像は会社設立の流れ|費用・期間・株式会社の設立手順を解説をご覧ください。
  2. ステップ2 会社設立の登記
    定款作成・認証(株式会社の場合)を経て、法務局へ設立登記を申請します。登記が完了して、はじめて法人が誕生します。
  3. ステップ3 建設業許可の申請
    設立した法人で、経管・専技・財産的基礎などの要件を証明する書類を揃え、許可を申請します。個人時代の経営経験や実務経験の証明資料が必要になるため、過去の契約書や確定申告書などは捨てずに保管しておきましょう。
  4. ステップ4 許可取得後の維持
    許可取得後は、毎事業年度ごとの決算変更届(事業年度終了届)の提出が必要です。公共工事への参入を目指す場合は、経営事項審査(経審)も視野に入ります。

費用の目安

法人化と許可取得にかかる主な法定費用の目安は次のとおりです。
  • 会社設立……株式会社なら登録免許税15万円〜+定款認証費用など、合同会社なら登録免許税6万円〜
  • 建設業許可(知事・新規)……9万円(東京都収入証紙など)
これに加えて、行政書士に依頼する場合の報酬が別途かかります。設立と許可をセットで進める場合、それぞれ個別に頼むより効率的に進められることが多いです(正式なお見積りはご依頼いただく前にご提示しますので、ご安心ください)。

法人化と許可取得、まとめてご相談ください

行政書士・藤原友事務所(世田谷区大原)では、会社設立と建設業許可の取得をワンストップでサポートしています。「設立と許可、どちらから進めればいい?」「資本金はいくらにすべき?」「一人親方の経験で経管になれる?」——そんなご相談を無料で承っています。お電話(03-4500-1030)またはお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。オンライン相談にも対応しております。

出典

建設業許可の全体像は、建設業許可のすべて(総合ガイド)でまとめて解説しています。