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【旅館業許可】ホテルやゲストハウスを開業するために必要な「許可」と「手続き」の全体像

インバウンド需要の回復や国内旅行の活性化に伴い、「空き家を改装してゲストハウスを始めたい」「自宅の一部で小さなホテルを営みたい」というご相談が増えています。

しかし、宿泊施設を開業するためには、お客様の命と安全を守るための厳しい基準をクリアしなければなりません。
今回は、これから宿泊業を始めようと計画されている皆様に向けて、「旅館業許可」の基本と、開業までの流れを分かりやすく解説します。

旅館業許可とは?なぜ許可が必要なのか

宿泊料を受けて人を宿泊させる営業を行う場合、原則として「旅館業法」に基づく許可が必要です。
まずは法律の条文を見てみましょう。

旅館業を営もうとする者は、都道府県知事(保健所設置市又は特別区にあつては、市長又は区長)の許可を受けなければならない。(旅館業法 第3条第1項)

このように、無許可で営業することは法律で禁止されています。これは、火災や感染症などのリスクから宿泊客を守り、公衆衛生を確保するためです。

「民泊」と「旅館業」の違い

よくあるご質問に「民泊(住宅宿泊事業法)と何が違うのですか?」というものがあります。
最大の違いは「年間の営業日数」です。

  • 民泊(新法民泊): 年間180日以内の営業制限あり。届出で開始可能。
  • 旅館業許可: 365日、通年での営業が可能。 本格的なビジネスとして行うならこちら。

収益性を重視し、ビジネスとして宿泊施設を運営する場合は、「旅館業許可」の取得を目指すことになります。

開業までの5つのステップ

旅館業許可を取得し、営業を開始するまでの流れは、大きく分けて以下の5段階になります。
特に重要なのが、物件を契約したり工事を始める前の「事前調査」です。

第1段階:事業計画と物件の調査(フィージビリティ・スタディ)

「ここにお洒落なホテルを建てたい」と思っても、場所によっては法律上、営業ができないエリア(用途地域)があります。
また、施設からおおむね100メートル以内に学校や児童福祉施設などがある場合、あらかじめ意見照会を行う必要があります。
行政書士が、その物件で本当に旅館業が可能かどうか、建築基準法や都市計画法の観点から調査を行います。

第2段階:保健所・消防署への事前相談

設計図面の段階で、関係機関と綿密な打ち合わせを行います。

  • 客室の面積: 定員に応じた広さが確保されているか
  • フロント(玄関帳場): 宿泊者の本人確認が適切に行えるか
  • トイレ・入浴設備: 衛生管理の基準を満たしているか
  • 消防設備: 自動火災報知設備や誘導灯などの設置計画

これらは着工後に「基準を満たしていない」と判明すると、大規模な改修工事が必要になり、開業が大幅に遅れるリスクがあります。

第3段階:申請書類の作成と提出

図面や計画が固まったら、正式な申請に向けた書類作成を行います。
旅館業許可申請書、構造設備の図面、付近の見取図、消防法令適合通知書など、膨大で専門的な書類を行政書士が作成・収集し、保健所へ提出します。

第4段階:立入検査と許可取得

施設が完成すると、保健所の職員が現地を訪れ、図面通りに設備が整っているか厳格な検査を行います。
この検査に合格して初めて許可書が交付され、営業を開始することができます。

第5段階:許可後の運営サポート

許可を取って終わりではありません。
宿泊者名簿の適切な管理(3年間の保存義務など)や、浴槽水の水質検査(レジオネラ菌対策)など、日々の衛生管理も義務付けられます。

許可申請は「登山」と同じです

旅館業許可の手続きは非常に複雑で、複数の法律(旅館業法、建築基準法、消防法など)が絡み合います。
これを私たちはよく、「登山」に例えてご説明しています。

行政書士は「登山ガイド」です

旅館業の開業という「山頂」を目指すには、正しいルート選びと準備が必要です。

  • 地図を見る(法調査): どのルートなら登れるか、遭難(法律違反)しないかを確認します。
  • 装備のチェック(設備基準): 必要な装備(消防設備やトイレなど)が足りているか確認します。
  • 入山手続き(申請): 面倒な手続きを代行し、安全に頂上までご案内します。

初めての山に、地図もガイドもなく軽装備で挑むのが危険なように、旅館業許可も専門家のサポートなしでは、思わぬ落とし穴にはまってしまうことがあります。

複雑な申請手続きは当事務所にお任せください

藤原友行政書士事務所では、単なる書類作成だけでなく、「建築・消防・衛生」という複数のハードルをクリアし、お客様が安全かつ適法にビジネスをスタートさせるためのプロジェクト管理をサポートいたします。

「自分の持っている物件で許可が取れるか知りたい」「図面チェックから依頼したい」など、まずは一度ご相談ください。

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