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宅建士試験対策【その1】:令和元年度問1

1.過去問10年分(50問✕10年=500問)を解いて、理解する

2.受かる

1問あたり10分として、5000分≒84時間

令和元年(2019年)度

問1

Aは、Aが所有している甲土地をBに売却した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

  1.  甲土地を何らの権原なく不法占有しているCがいる場合、BがCに対して甲土地の所有権を主張して明渡請求をするには、甲土地の所有権移転登記を備えなければならない。
  2.  Bが甲土地の所有権移転登記を備えていない場合には、Aから建物所有目的で甲土地を賃借して甲土地上にD名義の登記ある建物を有するDに対して、Bは自らが甲土地の所有者であることを主張することができない。
  3.  Bが甲土地の所有権移転登記を備えないまま甲土地をEに売却した場合、Eは、甲土地の所有権移転登記なくして、Aに対して甲土地の所有権を主張することができる。
  4.  Bが甲土地の所有権移転登記を備えた後に甲土地につき取得時効が完成したFは、甲土地の所有権移転登記を備えていなくても、Bに対して甲土地の所有権を主張することができる。

注釈>

  • 権原(けんげん):原因(理由)となる権利。
  • 明渡請求(あけわたしせいきゅう):居住者を強制的に退去するよう要求すること。裁判所を通じて行う。
  • 登記(とうき):公開された帳簿に記載すること。法務局が窓口。

<口語訳>

Aさんは、甲という名の土地を、Bさんに売った。この場合についての次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

  1.  その土地を、Cさんが不法占拠している。今回新しく土地を買ったBさんがCさんに対して「私の土地だからどいてよ」と言うには、Bさんが買ったっていう登記を備えていないといけない。
  2.  Bさんが登記を備えていないと、前からその土地をAさんからお金を払って借りていて、しかもそこに建つ建物を持っているDさんに対しては、Bさんは「私がこの土地の新しい持ち主だよ」と主張することができない。
  3.  Bさんがこの土地を買ったという登記をしないで、さらにこの土地をEさんに売った場合、Eさんは、この土地の登記を備えていなくても、Aさんに対しては「私がこの土地の新しい持ち主だよ」と主張することができる。
  4.  Bさんがこの土地の登記を備えた後に、この土地を時効で取得したFさんは、この土地の登記を備えていなくても、Bさんに対して「私がこの土地の新しい持ち主だよ」と主張することができる。